2025年1月からテレビアニメ化が決定している『クラスの大嫌いな女子と結婚することになった。』。
『クラスの大嫌いな女子と結婚することになった。』8巻では、才人と朱音の複雑な感情が大きく動き出します。
合理主義者で恋愛に疎い才人が、朱音への特別な想いに気づき始める一方で、朱音は「離婚」という選択肢と向き合うことに。
お互いの気持ちを探る中で、真帆の計画による旅行が二人に新たな転機をもたらします。
本巻では、二人の関係が大きく揺れ動く展開や才人の成長が描かれており、ネタバレを含む感想を交えながらその魅力をお伝えします。
※本記事はネタバレを含みますので、未読の方はご注意ください。
『クラスの大嫌いな女子と結婚することになった。』第8巻の内容要約
『クラスの大嫌いな女子と結婚することになった。』第8巻の内容について要約して紹介します。
自分の気持ちの正体
朱音に特別な想いが、生まれたことに気づいた才人。
しかし、今まで恋をした経験がないため、その気持ちの正体がまだわかりません。
合理主義で恋心に疎い才人は、自分の気持ちの正体を確かめようと図書館で恋愛について調べたり、陽鞠に聞いたりしますが、どれもピンときませんでした。
朱音の決断
才人が自分の気持ちを模索する中、朱音は麗子に「結婚を続けるのか」を問われます。
朱音は、才人が好きな陽鞠や糸青に比べ、結婚して一緒に住んでいるという絶対的なアドバンテージを持っていることに少し後ろめたさを感じていました。
両祖父母が決めた結婚であっても、才人には自由になってほしいという思いから、朱音は離婚を決意します。
去る者を追わず
突然、朱音から離婚を突きつけられた才人。
しかし、才人は「去る者は追わず」の考えから朱音を止めることはしませんでした。
そもそも両親から放置されていたため、止め方を知らない才人。
少しは止めてくれるかと思っていた朱音はショックを受けて実家に帰ります。
朱音がいなくなってから、才人は再び以前のようにプロテインが主食の日々を再開。
朱音が居ないので、ゲームはやり放題。
楽しい自由な生活のハズなのに、ゲームをしても面白さを感じず、朱音の居ない寂しさに胸が締め付けられるのでした。
真帆の仲裁
実家に戻っても才人の様子が気になる朱音。才人も朱音を気にしていますが、2人の仲は改善しません。
見かねた真帆が2人の思いを聞き出します。お互い素直になれないだけで、きっかけがあれば元に戻れると考えた真帆は、両祖父母に相談して旅行を計画します。
旅行当日
才人は、旅行に行くのは真帆と糸青だけだと思っていましたが、そこには陽鞠と朱音の姿もありました。
帰ろうとする才人を朱音が引き止め、無事に5人で旅行へと出かけます。
旅行先では糸青の食欲が止まらず、サファリパークでは朱音の猫愛が炸裂するなど、それぞれが楽しみました。
そんな中でも朱音のことが気になって仕方ない才人。
旅館に到着後、部屋割りを巡って揉めますが、朱音の一喝で男女別々に決まります。
深夜のお風呂
深夜、朱音のことを考えて眠れない才人は、お風呂へ向かいます。
貸切風呂の中で唯一空いていた風呂に入ると、そこには朱音の姿が。
朱音は真帆が入ってきたと思っていましたが、才人の登場に驚きます。
出ようとする才人を朱音が止め、久しぶりに普通のやりとりを楽しんだ才人は、その時間を嬉しく思います。
才人の恋心
帰りの新幹線。
隣で眠る朱音を見て、これまでの出来事を思い返す才人。
両親に放置されて寂しかったことで、相手に期待することをやめていた才人は、誰かに恋をすることもなくなっていました。
しかし、今は朱音を失いたくないという強い思いから、自分の恋心に気づきます。
帰ってきてほしい
新幹線が駅に到着し、陽鞠や糸青はそれぞれ帰宅。
朱音と真帆も帰ろうとする中、才人は引き止めようとしますが、幼い頃の記憶がよぎり声をかけられません。
それでも朱音を失うのは嫌だと強く思った才人は、学校やバイト先にまで行き、真帆のアシストもあって朱音を連れ出します。
そして、「帰ってきてほしい」と伝えますが、朱音の返事はありませんでした。
再び家で1人になる才人。
すそんなとき、インターホンが鳴り、玄関には朱音が立っているのでした。
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感想
『クラスの大嫌いな女子と結婚することになった。』8巻では、才人と朱音の心理描写がこれまで以上に丁寧に描かれ、読者としても二人の揺れ動く感情に共感させられました。
特に、才人が朱音への気持ちに気づくシーンでは、彼の成長とこれまでの背景が自然に結びつき感動的でした。
一方で、朱音が一時的に離婚を決意する場面は驚きつつも、彼女の才人への深い配慮が感じられる展開でした。
また、旅行中のコミカルなやり取りや、思わぬ場所での2人の再会など、緩急のついたストーリー展開が飽きさせません。
全体的に、読後感の良い巻だったと言えます。
考察
8巻では、才人の成長と朱音の内面的な葛藤が中心となって描かれましたが、ここから見えるのは「人とのつながりが人を変える力」です。
才人が朱音との生活を通じて感情を取り戻しつつあるのに対し、朱音は結婚生活の中で自分の立場や気持ちを見つめ直します。
糸青や真帆たちも、才人と朱音の関係に重要な役割を果たしており、物語全体の厚みを感じさせました。
また、才人が両親との関係性からくる感情の希薄さを克服しようとする姿は、彼の今後の成長への期待を膨らませるポイントでもあります。
旅行という非日常的な舞台設定が、2人の関係性を一歩進めるきっかけになったのも興味深いところです。
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まとめ
『クラスの大嫌いな女子と結婚することになった。』8巻は、才人と朱音の複雑な感情の動きや、周囲のキャラクターたちとの関係性が深まる見どころ満載の1冊でした。
恋愛に不器用な2人がそれぞれの思いを見つめ直す姿には心温まるものがあります。
また、ネタバレを含む感想でお伝えしたように、旅行や離婚騒動といった多彩なイベントが2人を成長させ、物語にさらなる深みを与えていました。
8巻の最後で、朱音が才人に自分への気持ちを聞いた所で終わっていますので、次巻ではどのように2人の関係が進展していくのか、期待が高まるばかりです。
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